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いけばな随想
diary

考えのウンコ 250201

2025/2/1

 ずっとテーマにしてきたもの、ずっと思想的基盤にしてきたもの、そういうものは放っておくと必ず腐る。糠床を混ぜるように、新しい空気に触れさせなければダメだ。過去のある時点では新しかったかもしれない自分の考えは、現在では全く新鮮さを失い、未来には地層の深いところで炭になってしまう。
 新陳代謝を高めるには、自分の中だけで自分の考えをこねくり回していてはいけない。新しい目で新しいものを見つけなければ。新しい消化酵素で、未知のものを自分に取り込まなければ。目を皿のようにして、見たことのないものを見つけたら、ともかくむしり取って食べてみることだ。食わず嫌いとはオサラバだ。
 汚い話ではあるが、ミミズだってエビだって、他人の糞みたいなものを食べて大きくなっていく。どんなカスにも、まだまだ搾り取れる栄養がたんまりあるということだ。だから何を食べてもムダになることはないので安心だ。
 ということで、「考え」も成長させるためには、常に新しい考えを摂食しなくてはならないし、消化した残滓は速やかに排便しなければ、便秘になってしまうのである。

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