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いけばな随想
diary

自分の作品批評 240418

2024/5/5

 いけばな展では、たくさんの他人の作品が一堂に会すので、それらと比較して悔しい思いや得意な気持ちも持ちながら、それでも自分の作品はまあまあだったかなと、いいところを見つけて最後は自画自賛する。
 いけばなは、線と色と塊でできている。うまくいかないときは、その全部を欲張ることをしない。線と色にこだわるとか、線と塊を対比させるとか、2つの要素に意識を絞る。それでもダメなときは、どれか1つに絞り込む。
 今回のいけばな展は、合作での出品だ。展示会場の図面を見ると、背景が薄いピンクだったので、ピンクのグラデーションで表現しましょうという方針がまず決まった。濃いピンクに着色したルトジとピンクのアンスリウムを花材に選んだ。そして線は、太い藤蔓と細いアンスリウムの茎を組み合わせた。塊の表現は抑え気味に、ルトジとカスミソウでふわっとしたふくらみを持たせた。
 完成後、会場を見渡すと、自分たちのピンクが目を引いていた。構成上の不足感はあったけれど、できるだけのことはやったと思う。他人の作品に対して批評家になっても、自分への批評は甘くなる。

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