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いけばな随想
diary

花器か花材か 250317

2025/3/17

 3月21日は愛媛県華道会・華展のいけこみ日。私を含め我が社中から3人が出品。いつものことながら、その時期はどんな枝ものや草もの(花もの)の花材が旬なのかを回想し、またどんな花器を使おうかと考えるが、特に今年は天候不順の影響で花材の出回り時期がずれていて予想が困難だ。
 目に入らない花材から想像するよりも、目の前にある花器から想像する方がたやすいから、どうしてもそういう順番で考えてしまうことになる。それで自然な成り行きで花器の決めこみが先行した。
 明日か明後日、花屋に出向いて花材の相談をしよう。店の仕入状況を見て決める算段である。しかし、以前のいけばな展のときもそうだったように、需要が見込めない花材を花屋も仕入れていない。いきおい、ポピュラーな花ばかりが店頭に並んでいて、なかなか食指が動かない。購買者が増えないと仕入れが減るのも、仕方がないことだ。
 こんなにも植生が豊かな日本だというのに、こんなにも地理的環境が幅広い愛媛県だというのに、溢れんばかりの花材から発想できない時代が来てしまうとは考えられなかったことである。

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