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いけばな随想
diary

花器もいけばなの材料 240215

2024/2/26

私のいけばな教室には、飲食関連の仕事をしている人が2人いる。1人はバーテンダーで1人は料理人だ。

2人とも、それで食っているプロだから、仕事に手を抜かない。彼らは、美味しいものを作るという積極的な面と、コストを抑えるという保守的な面でしっかりしている。だから、必要以上にグラスや食器の種類を揃えない。プロは、限られたグラスや皿で、いろいろなカクテルや料理をより美味しく見えるように提供する。最小限で最大の効果を狙うのだ。

一方、私はいけばなでは食えていないから、プロといえるのかどうか疑問である。もし、いけばなを仕事として経営的に考えると、割れにくく汎用性の高い花器を厳選して用意するのが正しい方法だと思う。しかし、仕事ではなく趣味だとすれば、花器をどんどん購入する消費行動はしかたがないともいえるだろう。趣味も、こだわり始めたら手を抜けなくなるものだ。

いけばなは、花材をいけるのであるが、水も花器も花材に匹敵する要素だ。

花器に花をいけるというよりも、空間に花器と花材をいける。だから花と同じくらい花器もいろいろ欲しいのだ。

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