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いけばな随想
diary

花材の宝探し 240507

2024/5/11

人にはいろいろな魅力があるように、草木にもそれぞれ魅力がある。何度か付き合っていくうちに、最初にはわからなかった新しい魅力を発見することもできる。

私が好きになっていったのは、リンドウだ。いけばなを始めた頃、まっすぐに長い茎を使いこなすのが厄介だった。思い通りにならないので、嫌いな部類だった。5年経っても、10年経っても好きになれなかった。ところが、15年も経った頃だろうか、どうにかなるという関係を築けていることに気付いた。1本のリンドウを2つに切って使うと、2倍得した気分にもなる。生徒さんたちに仕入れるローテーションの頻度も上がった。

ニューサイランもいい奴だ。昔は形が面白いモンステラの葉の方がずっと好きだったが、今ではニューサイランの方が3倍好きだ。何たって応用力がある。長く真っすぐも使えるし、円のように丸められるし、裏表を使い分けられるし、裂くことだってできる。

初代家元がよく使ったのが椿で、絵も描いておられる。様々に使える万能選手のように言っておられたが、椿がアスリート過ぎて、ボンクラ監督の私の手に余る。

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