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いけばな随想
diary

花見といけばな 240407

2024/4/8

 松山城に花見に行った。桜の種類はたくさんあって、木を見てもよくわからない。ソメイヨシノが多いと聞いた。ピンクの濃い八重咲の「里桜」という札のかかった木もあった。
「隠門」を前景に、開いた門の向こうの桜を撮影している男がいて、後を追いかけると知り合いのカメラマンだった。彼は健康維持の散歩を兼ねて週に1度は松山城に登り、毎週毎週写真を撮っているという。週ごとに木々の様子が変わり、天気も変わるので、同じ景色は1つもないということだ。
 私も、昨年、一昨年と同じ時期に松山城に来たが、私も新しい撮影カットを見つけることができた。城郭の構造も桜の植生も変わっていないけれど、桜と周りの風景の新しい関係を見つけ出すことができて満足だ。桜の木と石垣との関係や、見上げる角度と空との関係を作っていく撮影までのプロセスは、いけばなに似ているとも思った。
 先ほど、「隠門」と桜の関係に狙いを定めていたカメラマンの真似をして、同じ場所で撮影してみた。門の開いた四角い空間に、向こう側の桜を按配する位置探しは、四角い水盤に桜をいけるような感じだ。

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