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いけばな随想
diary

見極め 231209

2023/12/11

 松山商業高校の文化祭で、華道部20人の生徒と花材・花器について相談した。部活動の時間や予算との関係で、準備は不完全なまま、ぶっつけ本番を迎えてしまった。
 いけこみも、2時間しか取れなかった。前任の先生にも手助けに来ていただいて対応したが、1人ひとりを十分に見てあげることができなかった。真剣には見てあげたけれど、見入るところまではできなかった。
 見入ったり見つめたりすると、より細かい部分が見えてくる。木を見て森を見ずという諺もあって、細かいところにこだわり過ぎる弊害もあるかもしれない、というのはここでは言い訳だ。
 あと2時間あったらどうだった? と問われても、体力的にそれくらいが限度で、見られる生徒も集中が切れてしまうだろうし、何時間が理想かはわからない。
 この消化不良の気持ちにならないようにするためには、素早く見極める能力を高めるしかない。あとでゆっくり考えると、指摘すべきポイントに思い当たることはある。あと回しにせず瞬間的に最適なアドバイスができるようになるためには、よく見るトレーニングを積み重ねるしかない。

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