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いけばな随想
diary

言葉 240620

2024/6/20

いけばなの制作気分を伝えようとすると、言葉に頼る。言葉を使わなくても、植物の葉や花で意が伝わってほしいがそれは難しいということで、人々は「言の葉」を用いることにした。

しかし、馬や鹿は、「言の葉」を用いずにコミュニケーションをとる。彼らは言葉を使わなくてもコミュニケーションがとれるのに、人間が言葉を使わないとコミュニケーションがとれないとは、馬・鹿以下か?

私は猫を飼っている。前のオス猫に比べて、今のメス猫は愛想がない。しかし、3歳になって、だいぶんコミュニケーションがとれるようになった(と勝手に思っている)。見つめると見つめ返してくれるようになった。毛を梳くために彼女の体を左に倒すと、抵抗なく横になる。右に倒すと、これもすんなり横になる。しかし2分間が限度だ。それをこちらも分かっているから、彼女が暴れる前に解放する。彼女のことが十分に分かっていることを、私以外の人は理解してくれないが。

いけばなを見て、分かったような顔をしてくれる人に会えると嬉しい。とりあえず「わからん」と首をひねる人に出会うとすごく悲しい。

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