汀州Japanlogo 汀州Japanlogo

いけばな随想
diary

説明的作品 231123

2023/11/24

『座頭市』や『眠狂四郎』など、テレビドラマや映画の監督として著名だった故井上昭さんの言葉、「感覚的なのがいい。しゃべっている場面でも、足元だけ撮る方が、そのシーンのテーマと直結しそうなときがある」。
 本来、芸術作品は、作品自体の感覚的な説得力で鑑賞者に問うもので、分析的な解説を読ませて納得させるものではない。私自身のいけばなを振り返ると、説明的な作品のときほど感覚的につくりましたと言い訳し、逆に、何も考えずに勢いで制作したときほど他人に受け入れてもらえるかどうか不安で、あれこれ理屈をつけて作品を説明してきた。
 作品タイトルも悩みどころだ。絵や写真の展覧会に行っても、タイトルがあるものと、『無題』とか『作品No.5』というようなものとがある。絵画であれば技法や画材に関するデータが併記されていたりもする。
 「わかってください」という気持ちがタイトルを付けさせるのだろうが、無視された転校生のようになりたくない一心で、最近は私もいけばなにタイトルを付けている。
 しかし、ジャンルを問わず、分かりやす過ぎる作品は早く飽きられる。

講師紹介