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いけばな随想
diary

贅沢と文化 240408

2024/4/13

 親には感謝しなければなるまい。というのも、今いけばなをやっていられるのは、実家を教室として使えるからだ。弟妹にも感謝が必要だ。兄である私の気ままを許してくれているからこそ、確保できている空間なのだから。
 ミャンマー、ウクライナやガザ地区などの戦地、福島県や能登半島などの被災地においてなお、様々な文化を守り育てようと奮い立っている人々には、敬意を表さなくてはなるまい。切羽詰まった現場では、文化なんて余りものの贅肉だ! と言われても仕方がないからだ。
 そんなふうに考えると、私も肩身が狭い。しかし、世界中のみんなが切羽詰まっていると、人類全体として夢がないではないか。たまたま今の私に余裕があるなら、余裕のある間に文化の足しになることをやってしまおうではないか! そういう気持ちだ。
 私もまた、追い込まれることはあるだろう。実際、今年に入ってから投資がうまくいっていないのは心配で、それしか収入の当てがないので、気持ちのゆとりが少し狭まった。その時はその時で、きっと誰かが「能天気なやつ」として、いけばな三昧をしてくれるだろう。

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