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いけばな随想
diary

非実用で行こう 231023

2023/10/23

 この数日、「華道」と「いけばな」の関係性にこだわっています。
「華道」からの連想で「茶道」を思い出します。浅薄な理解で恐縮ですが、その昔、クライアント・ファーストに我慢できなくなった利休が命を断たざるを得なくなったのは、自分の信念を曲げることに妥協できなかったからです。他人のそれよりも、おそらく自分の人生を掘り深めることが〇〇道の真髄という点で、茶道も自分ファーストです。
 そして、華道も元来自分ファーストだと思うのですが、かつて花嫁修業の一端を担っていた頃の華道は、家庭や職場で実用的でした。以来、華道はともかくとして、「いけばな教室」はクライアント・ファーストで糊口を凌いできました。
 しかし、実用にシフトしていたいけばなも、より直接的にお金を増やし効率的に時間を短縮することが正義の現代社会では、非実用的だと見られます。なおさら、華道は唯心的・自省的で外から分かりにくいため、実用面から疎遠にされます。
 ゴールの出来以上にプロセスの完成度を高めたい華道は、「武士は食わねど高楊枝」っぽい精神性でカッコイイのにね!

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