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いけばな随想
diary

いけばな鑑賞 250715

2025/7/25

 私のいけばな歴を振り返って残念なことは、鑑賞に堪えられる作品をつくりえていないことだ。歴代家元の作品は、鑑賞に堪えられるものが多いところに価値がある。
 鑑賞する行為を私の基準で勝手に定めると、まず、時間にして3分は見入ること。次に、「ふーむ」とか「うーん」とかの声を伴ってため息を漏らすこと。そして、近付いたり離れたり、また左右から見るなど位置を変えること。最後に、別の作品を見歩いた後もう一度戻ってきて、「うんうん、そうかー」とか何とか心の中に言葉が発せられること。この4つが揃えば、ちゃんと鑑賞したことにしてあげましょう。
 いけばな展の会場で眺めていると、目で見ることをほとんどしないで写真に撮ることに忙しい人、歩みを一切止めることなく足早に一瞥していく人、席札の名前と花材の記載だけを念入りに見る人などが少なくない。立ち止まって、作品の裏側まで覗き込んでいるのは、大抵いけばなをやっている同業者だ。
 いけばなの宿命は、最終的に空間の一部になることを目指しているので、絵画のように作品そのものを鑑賞しにくいところはある。

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