上下関係 251111
2025/11/11
花と自分との間に、上下関係があるなどと思ったことはないけれど、無意識に自分を上位に見なしていたはずだ。私から花に働きかける一方で、花は黙って受け入れるばかりだから。
しかし、本当にそうだろうか。きのう掃除したところなのに、庭のキンモクセイの花が散り広がって、再び一帯がオレンジ色だ。バラの枝も、不定期的に切り散らかしているのにグイグイ若枝が伸びるし、捨てた種から発芽したのか、ナンキンハゼも一人前の大きさになった。庭の様子を漠然としか見ていないから、木々の1本に対してどれだけ注意を払っていないか、証拠を突きつけられる。「もっとちゃんと見なさいよ」という植物からの働きかけである。「すみません」
現実に即して見直せば、私は花木の使用人という立場のようではないか。年から年中、剪定や草引きに追い立てられている。報酬も出ない。稽古の切り花にしてもそうだ。虫が付いていないか、死んだ小枝はないか、明日まで花持ちするだろうかと目と頭を働かせる。
人間界では赤ちゃんが王様扱いされるように、喋ることのできない、か弱い花が一番の女王様だ。