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いけばな随想
diary

停電 250904

2025/9/5

 夜中前から雨が断続的に強まり、雷が鳴ったと思うと不穏な衝撃音と共に停電した。スマホのライトは温存して蝋燭を点けたが、ランタンが見当たらない。
 カーテンを開いて外を見ると近隣一帯が暗く、少し向こうのマンションンの階段の非常灯が明るかった。少しでも情報を集めようとベランダに出る。近所に消防車か救急車が来ているのだろう、赤色灯の明滅がビルの壁や窓ガラスに反射していて、夜中にしては大きな声の会話が雨音の向こうに聞こえていた。遠くに目を遣ると、石手川沿いに、ダムの放流を知らせる赤いランプの点滅の3つばかりが滲んで見えた。
 停電は30分くらい復旧しなかった。夜は暗く、光も音も少ない。そして、台風が運んできた湿った空気が暑苦しい。こんなとき、昔の人はどのように過ごしていたのだろう。未来の人は、どのように過ごすのだろう。
 家の中に目を戻すと、蝋燭の炎が揺れて、花瓶の花の影が揺れている。仄かな光では、花は影絵になるのだった。巨大化して壁と床に映っていた。部屋に入ると、足元に猫が絡んできた。晩御飯で食べた焼きサバの臭いが漂っている。

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