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いけばな随想
diary

創作という非合理 250925

2025/9/25

 母校の文化祭で手に取ったのは、文芸・俳句部の年刊誌。たまたま開いたページに、「創作という非合理」の表題で1年時の中津くんが書いていた。
 その文章は、俳句甲子園に初出場した不安や苛立ちを低音部で奏でながら、創作におけるインスピレーションとしか言いようのないものを説明しろと要求される圧力に抗いたい自分と、他人が勝手に自分の作品を解釈する腹立たしさと、最後にはその2つの強迫に向き合って、来年は血祭りにあげられようともリング上で闘うことを覚悟する自分というメロディーが展開する。何という神話的な物語だろう。
 しばし、美術部員だった16歳の自分が情けなくなったし、今年の美術部員、書道部員、写真部員、華道部員にも、中津くんの爪のアカを煎じてやりたかった。創作というのは、技術やセンスが大事でも、意識や態度が伴わなければ表現が成就しない。
 いけばなも、花材をありのままに扱っていてはダメだ。創作は、人間の意識的行為によって紡ぎ出されるフィクションだ。言葉や花が喋ることを期待しても無理で、自分の表現をまな板に載せなければ始まらない。

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