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いけばな随想
diary

学び過ぎ 240904

2024/9/4

学び過ぎは良くない。過ぎたるは及ばざるがごとしである。

小学生のとき、隣家のO君と路上で対決した。ひらかなの「そ」を「一画で書くのと二画で書くのはどっちが正しいか勝負」を、舗装されていない地面に小枝で互いに書きなぐりながら言い争った。じいちゃんには二画で書く「そ」を習ったかもしれないが、小学校の国語の授業では一画で書く「そ」を習ったので、一画で書くのが正しいということに決着したが、勝った私の心は晴れずに曇った。

学ぶことは、闘うためではない。百条委員会に臨む兵庫県斎藤知事の答弁にやるせなさを感じる人は多いだろうし、似たり寄ったりの答弁をする総理大臣や閣僚が多いのも悲しい(にもかかわらず、それを見逃す国民が多いのも悲しい)。彼らは相手を言い負かす自己正当化を、学ぶことの結果にしているから。

いけばなの世界も無縁ではない。学んだことを金科玉条のように振りかざしている人々には辟易する。そういう発言は、人に投げると自分に帰ってくるブーメランなので、「よく学びよく遊べ」と、バランスよく学んで突き詰め過ぎないユルさが大事だ。

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