小松シェフの仕入れ 240924
2024/9/24
明石でレストランを営む小松シェフ。彼がパリ近郊のオーベルジュを閉めて帰国し、日本のオーベルジュのシェフに就いて落ち着いた頃、彼の仕入れを見させてもらった。
「小松だけどさ、3キロ持ってきて」と、材料を指定せず漁師さんや農家さんに何本かの電話をかける。このやり方は生産者を困らせるはずで、案の定うまくいかない相手も多かった。しかし、時間と共に小松シェフの人となりや考え方がわかってくると、納品に工夫や挑戦が表れてきた。
「今日はホタルイカだけ持ってきた(笑)」とか「今日の野菜はウチの七草(旬のもの7種類)」というふうに、その土地のその日の最高の食材が手に入るようになったのだ。届いた物を見てディナーコースと翌朝食のメニューを決めるシェフに対して、面白がらせたり困らせたりして、生産者も遊ぶのだという。
メニューを決めてから必要食材を仕入れるのは簡単だ。食材を見てメニューを決めるのを、苦しいと感じるか楽しいと感じるか。いけばなも、その日その時の花材を見て、その時の気分やインスピレーションでいけられるようになるのは目標である。