汀州Japanlogo 汀州Japanlogo

いけばな随想
diary

根っこ 251110

2025/11/10

 家にフィカス・アルティシマという観葉植物がいる。15年間、共に過ごしてきた。3~4回は鉢を換えながら少しずつ大きく育てたが、もう5年くらい前からは換えていない。これ以上たくさん土が入る大きい鉢にすると、持ち上げられなくなるからだ。
 去年から、鉢底の穴から根が何本も湧き出して、鉢の周りでとぐろを巻いている。油断すると鉢の受け皿からはみ出した元気なやつが、フローリングにへばりつくように根毛を張っている。引き剥がすと、根毛が床板に食い込んだまま千切れる。そんな根の生命力に反して、葉っぱの元気が少しずつなくなってきた。たぶん、根を張る方にエネルギーを余計に使っているからだろう。
「根も葉もない噂」という表現は、根を原因、葉を結果に喩えているらしいし、「事実無根」という言葉では、根っここそが証明のための根拠になっているし、その「根拠」の語からしても、根がすべてのおおもとである。
 いけばなをする上で、根っこは何かということを、先日の広島のいけばな展から帰って考えた。そして、花器がそれに相当するのかもしれないという直感である。

講師紹介