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いけばな随想
diary

美味しい料理 250720

2025/7/26

 毎日毎日、家で食事を摂る。ほとんどだいたい美味しい。時々外食する。めったにないが、たまに不味い店に行き当たる。美味しい料理を提供することは、飲食店の義務とまでは言わなくても、面目に関わる重大事だ。
 いけばなの歴史は食の歴史に比べればとても短いとはいえ、少なくとも400年。たくさんの人が毎日のように花をいけてきた。おそらく、ほとんどだいたい綺麗な花だっただろう。日々の食事が美味しいように、日々の花も美しいのである。ところが、勅使河原蒼風先生は、花が美しいことに満足していてはいけないということを考えてしまった。日々の料理や花も大変だ。
 問題は、飲食店が出すプロの料理である。そして、いけばな作家や華道家がつくるプロのいけばなである。食材をナマで食べるよりも美味しく調理することが求められるように、花材にわざわざ手を加えていけるなら、ナマの花よりも“美味しい”いけばなをつくることが当然視されるのは仕方のないこと。
 それだから、美味しい料理を作らなくてはならない料理人のプレッシャーを理解できるし、私も精進しなくてはならない。

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