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いけばな随想
diary

花は主役 240522

2024/5/28

酒の肴はアテなどとも呼ばれて、酒の引き立て役である。しかし、「酒肴(しゅこう)」と音読みで読むとちょっと高級な感じが出て、私なんかはそっちを主役にしてしまう。

居酒屋は文字通り酒を軸にした商売だが、人によっては晩飯に利用する。料亭はや料理旅館は料理が中心でしかるべきだろうが、人によってはいけないことやいいことに使う。文字通りというのは、実際には文字通りでないことが多いのだろう。

さて、いけばなのために生活はあるのではなく、生活のためにいけばなはある。しかし、これだって、人によって思いが異なる。いけばなに命を懸ける人から見ると、フラワーアレンジメントがなんぼのもんじゃいということだし、日常的に一輪挿しに揺れる花にロマンを感じられる人から見ると、華道とかいって肩肘張っていることが、結果的にはストレスを溜めているような不幸せに映ることにもなる。いけばなには興味がないけれど花は好きよ! という人はたくさんいる。

いけばなをする人は「花材」と呼んで花を材料扱いするけれど、花そのものが好きな人にとって、花は何かの材料ではない。

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