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いけばな随想
diary

野菜と花 241110

2024/11/10

 野菜の摂取は、私が生きていく上で必須だ。花木の購入は、私が生きていく上で必須とまでは言いにくい。野菜の需要と花木の需要では、ここに差がある。しかし、花を日々の活動にしている私としては、食材の高騰以上に花材価格の高騰は痛い。
 人間の暮らしは必要な物だけでは成り立っていない。必要な物だけで生きるのは、単細胞生物でもできる。私は複雑な生き物なので、「未知」とか「変化」とか「意外」とか「無駄」とか「挑戦」とかいうことを制限されると死んでしまうのである。生に必要なものとともに、生に不必要なものもなくては生きていけないというのが人間だと思っている。
 そんな考え方は贅沢者の考えだと言われると、否定はできない。しかし、人間が生きていく方法は、金を使うか労力を使うか、その両方を使うしかなく、そのどれかを使って生きている者同士で妬んだりしても仕方がない。贅沢というのは金だけのことではなく、時間や体力や他人の力を借りる借用力など、いろいろな贅沢が考えられる。
 生きていくための贅沢として、私は花卉業界とその流通の維持を期待するのである。

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