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いけばな随想
diary

集い効果 240810

2024/8/11

人が人との関係性を緩やかに保ち、儀礼的ではなく出入り自由な場、いけばな教室の魅力の1つだ。

いけばなは1人でも完結する。作者と鑑賞者を別々に設定する時は2人以上が必要となるが、華道として道を究めようとする時は、作者と鑑賞者は1人2役で十分である。ところが、いけばな教室を主宰しながら感じることは、教える側が1人で教わる側が1人という最少パターンと、教える側が1人で教わる側が複数人というパターンとでは、場の性質が異なってくることだ。

教える側が1人で教わる側が1人の場合、その学びは深くなる。そのときは、互いに相手の人格や性格を意識して対峙することになり、予定調和で意外性は生まれにくい。しかし、一子相伝の極地に到達しそうな可能性は高い。

教える側が1人で教わる側が複数人の場合は、その学びが広くなる。広くなるというのは、教える側も含め参加している1人1人の「気付き」が多くなる。ある1人の何気ない“いけ方”に不意を突かれるとでもいうのだろうか、思い掛けない新鮮な発見をして、おお! その手があったか! と唸ることが多いのだった。

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