1点もの 240722
2024/7/24
いけばなに、猛暑は大敵だ。花は萎れ、水は腐る。だから、いけ始めからいけ終わりまで、手早い作業が求められる。裏腹なことに、手早い作業を行うためには、いける前の下準備に手間をかける必要がある。どの花材にどの花器を合わせるかによって、作品イメージは180度変わってくるし、料理レシピのように参考になる分量比率が花材に対して示されることはないので、どのいけばなもオーダーメイドというか、手間のかかる1点ものの作品となる。
いけばなには型があるから、既製服をつくるように型にはめたら楽に仕上がるだろうと思われるフシもある。実際に、型があるから、最後の手段としてはそこに立ちかえれば何とかサマにはなる。しかし、それはあくまでも妥協点が見つかるという話で、望ましい到達点ではない。
パリオリンピックの開幕が近くなり、高校野球選手権の地方大会もたけなわの今日、彼らアスリートのギリギリまで攻め切る姿に頭が下がる。私もそうありたくても、何かが足りないのだ。または、諦めが悪くて足り過ぎているのだ。
攻め切るゴールを1点に絞るから1点ものである。